路上ブログ

今はこう思っています、明日はわかりません。

東北出身者が「芋煮!芋煮!」とうるさいので本当に人気行事なのか現地調査してきた

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こんにちは。

 

ストリートライターのフーヘイ@Fu_HEYです。

 

河原から失礼します。

 

 

みなさんの周りには東北出身の方はいますでしょうか?

 

僕の周りにはなぜか山形県や宮城県出身者が多いんですけど、彼らこの時期になると「芋煮やろーぜ!」ってうるさくないですか?

 

何かと言えば「芋煮だ!芋煮だ!」とけしかけてくるので、「芋でもなんでも好きなだけ煮なよ!」と言うと、「よし、じゃあ河原に行こう!」とか言ってくるんですよ。

 

ハッ!? 河原? 家で煮れや!」って思いますよね。

 

だけど彼らといったら「河原でやらなきゃ意味がない!」とか言い出すんですよ。

 

こっちとしては「河原でやらなきゃ意味がないっていう意味がわからない」って感じなんですけど。

 

仕方なく先日、多摩川まで行って芋を煮てきました。

 

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そしたら、そしたで、やれ味付けが下手だの、ネギが細いだのうるさいわけですよ、彼ら。

 

しまいには山形人が主導する芋煮に対して、福島出身の人が「なんで醤油入れてんの? 芋煮は味噌でしょ! 味噌!」なんて言い始めて、山形人は「味噌なんか入れたら味噌汁じゃん!」とか口論になる始末。

 

北海道出身の僕としては「どっちでもいいけど、芋煮ってジャガイモじゃないの?」って思いながら事の成り行きを傍観しておりました。

 

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そもそもみなさん芋煮ってなんだか知ってます?

 

まぁ、素人目で言えば「里芋が入った汁」なんですよ。

 

んで、なぜ東北人がこんなにも芋煮を愛しているかというと、なんか秋の伝統行事らしいんですよね。

 

遠足でやったり、中には運動会の後に河原に集まって、芋煮をする人達もいるらしいんですよ。

 

遠足か芋煮、運動会か芋煮のどっちかにしたほうがよくないですか?

 

「疲れた時はやっぱ芋煮だよなー!」ってのが一般的な東北人の感覚なんですかね?

 

全く理解できません。

 

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というわけで、実際に東北へやってきました。

 

東北人の芋煮愛があまりに意味不明なので、果たしてそんなにポピュラーな行事なのかを調査したいと思います。

 

百聞は一見に如かずって言いますしね。

 

この時期、東北人がみんな芋煮をしているというなら、これ以上文句は言いません。

 

多摩川でも最上川でも芋煮には付き合います。

 

伝統文化を馬鹿にするつもりはありませんからね。

 

 

やってきたのは、山形県の米沢市。

 

米沢牛で有名なあそこです。

 

山形県民いわく「芋煮に一番合うのは米沢牛だ!」とのことなので、本場米沢で芋煮の実態を調査し、あわよくば米沢牛を使った芋煮を食べようという魂胆です。

 

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駅に着くと、早速〝花の慶次〟が威勢良く出迎えてくれました。

 

出会い頭に「よくぞ参られた!」と力強いフォントで言われた時の複雑な気持ちは、僕の表情が120パーセント物語ってくれています。

 

気を取り直して芋煮の調査へ出かけましょう。

 

 

最初にやってきたのは、地元のスーパー

 

地元の人が日々何を食べているのかはスーパーの様子を見ればだいたいわかりますからね。

 

調査のスタートはまずここからでしょう。

 

そしたら、入って一番最初に出迎えてくれたのがコレですよ。

 

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なにコレ。

 

いきなり全力で芋煮推しじゃん。

 

スーパーに入ってすぐの誰もが必ず通る場所に、大々的に芋煮特設コーナーが作られているじゃないですか。

 

食材が一式揃った〝いも煮会セット〟なるものも用意されており、薪やら着火剤やらも完備。

 

思い立ったらいつでも芋煮ができる状態になっています。

 

そんなに需要があるってこと?

 

さらに驚いたのがコチラ。

 

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えっ!?

 

スーパーでコンロと鉄板と鍋まで貸してくれんの?

 

しかも、無料?

 

ここのスーパーは熱狂的な芋煮信者に脅迫されてるの?

 

それとも、里芋農家さんが考え出した巧みなセット販売?

 

1万円以上買ったら、送料無料的な。

 

 

とりあえず、サービスカウンターに行ってみると、この通り。

 

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鍋乗せて煮炊きするヤツじゃん。

 

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鍋どころか、ブルーシートまで貸し出してんじゃん。

 

しかも、無料だってか。

 

東京からバックひとつでやってきた僕でも今すぐ芋煮できちゃうってこと?

 

 

さらに売り場には

 

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何種類もの里芋や…

 

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生まれて初めて見る、芋煮のたれ…

 

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それらを見下ろす、この堂々たるのぼり。

 

この時点で、僕は東北人の芋煮愛をナメてたことに気づかされました。

 

スーパーでここまで推してるってことは、東北人にとっての芋煮は、もはやクリスマスとか正月とかと肩を並べるほどの一大イベントなのでしょう。

 

あと、これ見て思ったけど、山形県のシルエットって人の横顔に見えますね。

 

 

ともかく、挨拶代わりに立ち寄ったスーパーで、ここまでの芋煮人気を痛感させられるとは…。

 

すでに勝負ありといった状態です。

 

スーパーのすぐ向かい側にはお土産物屋さんがあったので、気分転換に立ち寄ってみると…

 

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多種多様な芋煮のお土産…

 

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芋煮味のポテトチップス…

 

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そしてついには芋煮様ご本人に遭遇。

 

とにかく米沢の芋煮推し感は半端じゃないです。

 

もう、ノイローゼになるくらい。

 

ってか、芋煮味のポテトチップスって何よ?

 

里芋味のジャガイモってこと?

 

頭おかしいし、こっちも頭おかしくなるわ!

 

 

ひとりで甲子園に乗り込んできた巨人ファンのような気分になってきたので、「ひと思いに楽にさせてくれ!」という気持ちで、米沢人が芋煮をするという河原へと向かうことにしました。

 

これだけ町中が芋煮だらけならば、もはや米沢の人が全員河原で芋煮をしてたところで驚きません。

 

しかも、この日は暖かくて心地のいい日曜日。

 

素人目に見ても絶好の芋煮日和です。

 

ビールだけ買って混ぜてもらおうという気持ちで行ってみたんですが、

 

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ん?

 

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あれ?

 

川の両岸ともに人の気配なし。

 

どゆこと?

 

こんなに芋煮日和なのに。

 

不思議に思って「芋煮ってここでやってるんですよね?」と地元の人に聞いてみたところ「もう芋煮の時期は終わった。やっても10月いっぱいだね」とのこと。

 

東京の方では今も東北人が「芋煮!芋煮!」と騒いでるんですけど?

 

芋煮は、時期というより寒さに応じて開催されるんですか?

 

東京に住む東北人にとっては、今くらいの気温がまさに芋煮シーズンだということでしょうか?

 

それ教えておいてよ!

 

聞かないで来たコッチも悪いけどさ!

 

 

世の中にこんな無駄足があるでしょうか。

 

芋煮の実態を調査するためにやってきたのにシーズンが終了しているという…。

 

仕方がないので、近くのご飯屋さんで芋煮ランチなるものを食べることにしました。

 

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この小さな鍋に、ご飯と米沢牛のお肉が数切れついて、お値段1780円!

 

高いと思うか、安いと思うかは、あなた次第ですが、僕はやや高いなと思いました。

 

今度はもっと早い時期に来ようと思います。

 

冬の気配が漂ってきた山形からは以上です。

 

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それでは、またどこかで!